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あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。今年は辰年です。「辰（タツ）」は龍・ドラゴンを指します。十二支の中で唯一空想上の生き物で、「権力」の象徴とされています。以前、外灘（ワイタン）と並ぶ上海の２大観光スポットである豫園（ユーユェン）の「龍の壁」を見学したことがあります。豫園は450年の歴史を持つ明代の庭園です。龍は皇帝の象徴であり、臣下は龍の装飾を用いることが禁じられていました。本来龍の爪は5本であるのに対し、この龍は4本爪となっていて、豫園の持ち主は、咎（とが）められたときに「これは4本爪であり龍ではない」と答えたと伝えられています。龍はリーダーシップがあり、大きなことを成し遂げる動物にもたとえられています。今人類は感染症を克服する努力をしている一方、殺人兵器を使って、平和で安全に過ごしている人々を死に追いやることが平気で行われています。命を粗末にする世界のリーダーたちに、龍の爪の垢でも煎じて飲ませたいものです。　病院長　安野憲一